明倫館塾長ブログをご覧頂き誠にありがとうございます。明倫館塾長の永倉です。
「次回予告を見たら、どうしても続きが見たくなる」そんな経験、ありませんか?実は、心理学でいうツァイガルニク効果という現象なのです。人の脳は、終わっていないことを強く覚えてしまうようにできています。つまり、未完の状態が私たちの心をつかみ、集中を生み出すのです。

「続きが気になる」状態を、勉強に使おう
たとえば、授業の終わりに先生がこう言うとします。「この問題の本当の面白さは、次回の授業で話すからね。」その瞬間、生徒の頭には気になる種がまかれます。脳はモヤモヤを嫌うため、「次はどうなるんだろう?」と自然に考え続けます。次の授業が始まると、その話の続きを聞きたくて集中力が上がる。これが、まさにツァイガルニク効果が働いた状態です。先生の立場から見ても、この『あえて完結させない授業』が生徒の意欲を引き出す武器になります。人は「終わった話」より「まだ続きがある話」の方を覚えているのです。
勉強のコツも“途中で終わらせる”
ツァイガルニク効果は、自分の勉強にも使えます。例えば…・問題集を全部解き切らずに「あと3問」残す。・英単語を45個で止めて「あと5個」を翌日にまわす。中途半端に聞こえるかもしれませんが、これが実はコツになるのです。脳は、途中のままが気になって、次の日も自然に勉強を始めたくなります。完璧にやり切るよりも、ちょっと残しておくことで勉強を続けやすくするのです。これが、ツァイガルニク効果を使った勉強法です。
「終わらせる」より「続けたくなる」をつくる
多くの生徒がつまずくのは、完璧を求めすぎるからです。今日こそ全部やらなきゃと意気込んで、途中で心が折れてしまう…。でも、勉強ってマラソンのようなものです。
ゴールまで全力で走ろうとするよりも「今日はここまででいい。続きは明日やろう。」と余白を残す方が長続きします。未完のまま終える勇気も大事です。それが、次にもう一歩踏み出す力になるのです。
「未完の余白」が、やる気を灯し続ける
ノートの最後のページを埋めきることより、「次はもっと上手く書けそうだ」と思える気持ちが大切です。未完の余白があるから、心の中に続きたいという火が灯り続けるのです。ツァイガルニク効果は、その火を絶やさない小さな仕掛けなのです。
勉強の秘訣は、完璧に終わらせないことです。「ちょっと気になる」「もう少しやりたい」で止めておく。その未完の一歩が、あなたの学びを永く、深くしていきます。明日の自分に続きを楽しむ余白を残しましょう。それが、努力を習慣に変える一番の近道です。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。
明倫館
塾長 永倉秀樹
TEL:054-204-3911(明倫館本部教室)
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