明倫館塾長ブログをご覧頂き
誠にありがとうございます。
明倫館塾長の永倉です。
人は、言葉ひとつで立ち上がることもあれば、言葉ひとつで心を閉ざしてしまうこともあります。塾の現場にいると、その現実を見かけることがあります。そして、その裏に静かに潜むのがゴーレム効果なのです。

「できない子」という思い込みが、子どもを縛る
ゴーレム効果とは、大人の『低い期待』が、子どもの成長を止めてしまう現象のことです。たとえば、「この子は理解が遅い」「この子は勉強が苦手だ」などの小さなレッテルが、いつの間にか本人の中にも刻み込まれていきます。やがて子どもは、自分の可能性を信じなくなってしまうのです。そして、「どうせ自分なんて」という言葉を、
まだ幼い心が覚えてしまうのです。
言葉にしなくても、伝わってしまう空気
言葉よりも先に「空気」で伝わってしまうことがあります。大人のため息、声のトーン、表情の曇り。それらはすべて、子どもの心に無言のメッセージとして届きます。
「親はもう自分に期待していないのかもしれない」とそう感じた瞬間、努力の炎がふっと小さくなるのです。大人が何気なく放ったその一瞬が、子どもの未来の光を少しだけ暗くしてしまうのです…。それがゴーレム効果の、いちばん怖いところです。
「まだできない」は「これからできる」に変えられる
でも、言葉の力は逆方向にも働きます。たとえばこう言い換えるだけで、心は大きく変わります。「できない」ではなく、「まだできない」。「苦手」ではなく、「これから得意になるところ」。この一言で、子どもの表情は変わります。失敗が終わりではなく、成長の途中になるからです。私たち講師にできることは、子どもの欠点を指摘することではなく、希望の見つけ方を教えることだと考えています。
信じる力が、人を変える
生徒が本気で頑張れるのは、「信じてくれる人」がいるからです。テストでうまくいかなかった日、叱るよりも「次に伸びるチャンスだね」と声をかけます。落ち込む背中に、「君ならきっとできる」と小さく囁きます。そのたった一言が、子どもの心の中で何度も何度も再生され、自信という種を静かに芽吹かせていきます。
大人の言葉が、未来をつくる
ゴーレム効果を防ぐ一番の方法は、希望を語ることです。どんなに小さな成長でも見逃さず、「ここ、昨日よりすごく良くなってるね」と伝える。それだけで子どもの目は輝きを取り戻します。期待をかけるということは、プレッシャーを与えることではありません。信じているという空気を渡すことです。その信頼こそが、子どもの心を前へと押し出します。
明倫館の教室では、どの生徒にも伸びしろがあります。偏差値でも順位でも測れない、心の力を信じています。「できない」と思い込ませない教室。「これからできる」と信じさせる空気。それが、私たちが守り続けている指導の前提です。子どもたちは、大人が信じるほどに伸びていきます。だからこそ、私たち講師が持つべきものは、知識よりも先に希望を語る力だと考えています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
明倫館
塾長 永倉秀樹
TEL:054-204-3911(明倫館本部教室)
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