こんばんは。集団指導室長の鈴木です。

 子どもたちからオススメされ、今更ながら「ぼっち・ざ・ろっく!」を見ています。信じられないくらい面白いですね。気に入ると原作まで読むのですが、それにしてもアニメの出来が素晴らしいと感じました。

 なぜなのか。

 原作をリスペクト・踏襲しながらも、ここぞというときに脚本家のオリジナル要素が入っている点が凄いのです。NHK朝ドラの「虎に翼」の脚本も務めている方のようです。こちらも話題ですものね。「ぼっち・ざ・ろっく!」ではアメリカのメディアで最優秀脚色賞を受賞されているそうですが、それもそのはず。

「こんな奇跡 たぶん一生起こらない! 絶対むだにしちゃダメだ」

 #01を象徴する主人公のセリフです。声優さんの熱演や演出(上着の裾を力強く握る)も相まって、見ている者の胸を揺さぶります。

 このセリフは原作にはありません。しかし、原作の世界観を全く壊してはおらず、むしろ、より鮮やかにしているのです。

 原作とアニメを比べると、他にも様々な点が微妙に異なっているのですが、あくまで物語をわかりやすく、くどくならないように構築されているように感じます。結果的に、これ以上はないほど原作がアニメに昇華されている印象を受けました。

 必要があれば足し、場合によっては大胆に削ぎ落とす。

 この点は子どもたちの作文やレポートの構成にも大きなヒントとなりそうです。

 少し誤れば「改悪」だのと罵られてしまう昨今ですが、「ぼっち・ざ・ろっく!」は携わっている方々の原作愛・職人芸が堪能できる作品となっているように感じました。

 それにしても、子どもたちがオススメするものは素直に見るべきですね(見るまでに2年かかった)。絶賛されると引いてしまう性格を直したい…。今回は中学1年生の子がすすめてくれました。どうもありがとう。

 伊東市の城ヶ崎海岸で撮影しました。べ、別に、ろっくとかけたわけじゃないよ! ほんとだよ!?