おはようございます。鈴木です。 


 大人でも子どもでも、聞かれている内容に対して、その通り答えない人がいます。大人なら、「きっとこういうことを聞こうとしているのかな?」と先回りしようとして、尋ねられていることとは全く異なる回答をしてしまったり、子どもなら、自分に都合が悪いと感じ、相手をはぐらかすためにあえて違う回答をしたり、ということがありそうです。

『一年一組 せんせいあのね』という本があります。小学一年生が書いた詩がまとめられている書籍なのですが、小学一年生には上記のようなフィルターや思い込みがほとんどないので、素のまま、思ったままに書かれているように感じられ、つい笑ってしまうような詩もあれば、思わず泣いてしまうような詩もあるのです。

 例えば、「すきなもの」という詩。

「ぼくがすきなのは
 ふゆやすみとはるやすみと
 なつやすみとずるやすみです」

 笑ってしまいました(笑)。

 他にも、「せんせい」という詩。

「わたしのせんせいは
 てつぼうを
 10かいさせます
 せんせいは
 いっかいもやりません」

 ハッとさせられました。

 最後に、「おとうさん」という詩。

「せいこはよるねむれなかったので
 おとうさんが手をつないでくれました
 そのとき
 せいこはおとうさんと
 手をつないだのはひさしぶりだから
 なみだがでました
 そのよる
 おとうさんやさしいなあと
 ゆめをみました」

 じーんとしました。

 実は今回紹介した詩以外にも、ゲラゲラ笑ってしまうものや、涙がとまらないものがいくつもありました。小学一年生が考えることはすごいですね。学ばせてもらうことが多いように感じました。

 色々な形式でこの詩は出版されているようですが、今回紹介したのは絵つきの、近年刊行されたものです。みなさんもぜひ、一読してみてください。どなたにも刺さる詩が、きっとあるはずです。