こんばんは。集団指導室長の鈴木です。本日は、読書をしていて思ったことを記したいと思います。

 「悪人が多い家庭は、家庭円満」「善人が多い家庭は和を欠きやすい」

 最近読んだ本に書かれていたことですが、最初私は意味をくみとることができませんでした。

 どうやらここでいう悪人とは、「私が悪いです」と素直に言える人のことのようです。また、善人は「私は悪くない(=善人)。あなたが悪い」と決めつける人のことのようです。私はのみこみが遅いので、ここにきてようやく理解することができました。そして、我が身を振り返ってみると、当てはまる場面がこれまでにたくさんあったなと感じました。

 「私が悪いです」と心の底から言える人は、日本または世界にどれくらいいるのだろうか。

 ふと、そんなことを思います。私の場合は「私が悪いです」と言いながら、「本当は違うけどな」と心の中で悪魔が囁いていることがあります。そうなると、表面上はうまく取り繕ったつもりでも、相手を責める気持ちが残っているのですから、真の反省とはならず、結局のところ和を欠く方向へと進んでしまうことになります。これはいかんですね・・・。

 最近のニュースを見ていると、家庭内で発生した痛ましい事件が本当に多いと思います。自分の子どもに手をかけたり、育て親に対してひどい扱いをしたり・・・。自分の周りで起こったわけではないのに、そういったことがあったと聞く度に胸が締めつけられます。

 人が生きる上で大切なことは、まずは家庭の和なのではないでしょうか。

 私は、子どもの学力にもこの点が非常に大きく作用していると感じています。ですから、子どもたちの顔色や生活態度を常に気にしています。そこに異変があると、勉強は必ず上手くいかないからです。

 和を欠いた先に陰惨な結末が待っていると考えると、「今の自分を変えていなかければ」という気にさせてもらえます。周りが動く前に、まずは自分が行動を起こして、何かを変えていかなければ世の中は良くなっていかないと思います。自分の周りの和からはじめて、それが全体の和につながっていく。そんな世の中を目指したいですね。

 日本三大霊場のひとつ、恐山に行ったときの写真です。恐山には水子供養の御本尊があるのですが、そこに行く目的で向かいました。NHKの番組である『ドキュメント72時間』でも取り上げられておりましたが、それぞれのご家庭の様子に身につまされました。「自分は様々な縁によって生かされている」と感じられる場所です。