こんばんは。集団指導室長の鈴木です。

 先日、公立中学校の生徒に授業をし終わったときのことです。ある女子生徒が「先生、学校で提出するレポートがあるのですが、先生だったらどういったことを書くのか教えてもらえませんか」と尋ねてきました。その子は、レポートが間に合わないから先生の意見をまねて書こうとしていたわけではないのです。ある程度文章の方向性を固めたうえで、抜けがないか、あるいは気づけていない視点がないかを考慮して尋ねてきたのです。こちらもそのことをわかっているので、紋切り型の答えでは満足してもらえないだろうと思い、普通に勉強していただけでは出てこないような視点から回答をしました。

 例えば、昭和時代に関するレポートを書くとします。子どもたちはその時代のことは一生懸命調べて多くを知っているのですが、そうなると視野が狭くなり、より多角的な視点からは物事を見ることができなくなります。ここで、「実は、昭和時代にこのようなことになっている理由は、江戸時代にまで起源をさかのぼることができるんだよ」という話をすると、突然江戸時代が出てくるので「えぇっ!?」となるわけですが、順を踏んで説明すると「歴史って深いですね。面白いですね」と思ってもらえることが多いように感じます。

 今はスマートフォンが大流行していますから、ちょっとしたことは子どもたちこそよく知っており、下手をすれば大人よりも多くの知識を所有しています。ですから、子どもたちは目が肥えていますし、昔よりも講師の足元を見るようになってきているように感じます。そんな中では塾側も、より広い視野で子どもたちと向き合わないとなりません。だから、こちらも必死ですよ(笑)。

 まとめますが、上記の生徒の例のように「他者の視点を取り入れる」ことは大切だと思います。結局自分の頭の中だけで考えていても広がらないことが多いですからね。他者から学び、気づきを得て初めて、より広い視野を獲得できるのだと思います。ですから、子どもたちよ! もっと質問をしなさい(笑)。

 いちご海岸通りから久能山東照宮を撮りました。よく来る場所なのですが、この日はなぜか山肌の雰囲気がいつもと違って綺麗だなと感じ、思わずパシャリ。見慣れていると思い込んでいた風景も、季節・時期によってまた違った顔を見せるのが新鮮だなと思いますし、そういったことを感じられる心の余裕を持たないとな…と反省させられました(笑)。