こんばんは。集団指導室長の鈴木です。

 明倫館は「中高受験進学スクール」と銘打っている通り、開校当初から中学受験・高校受験指導に力を入れています(今は大学受験指導にも力を入れています)。

 長年受験生を見ていると、合格する子にはある特徴があるように思います。それは、

 なぜその学校に行きたいかが明確である

ということです。ここがはっきりしている子は、生活リズムを崩さない傾向にあります。例えば、「授業がない月・木曜日は自習室を使う」など、決めているルーティンは必ず守るため、実力が積み重なっているというのが、はたから見ていても感じられます。恐らく、実行している本人が一番そのことを実感していると思います。だから充実感が得やすく、「もっと成長したい」と思いやすいのだと考えられます。長期的な目線で物事を考えやすくなっているんでしょうね。

 ところが、「なぜその学校に行きたいかが明確で」ないと、行動がブレます。目の前の快楽を優先するため、「まずYouTubeを見て、ゲームをして…」とやるべきことの優先順位も考えずに、短絡的で安直な行動に走りやすいのです。

 私は、「日常の何気ない習慣って怖いな」とよく思います。たいていのことは、時間をかければ上達していくと思います。勉強はその良いお手本ですね。やっただけ成果が出やすいのですから。子どもたちがやるゲームだって、かけた時間分だけ上手くなるのだと思います。ゲームはやるだけでもただただ楽しく、さらに上達すれば「継続してやっていきたい」と思いやすいツールですよね。だから、現代を生きる子どもたちは簡単にその習慣に陥りやすいように感じます。私は、娯楽に囲まれている現代の子どもたちを羨ましくも思いますが、かわいそうだなと思うこともあります。なぜなら、

 何が本当に大切なことなのかがわかりにくい時代になっている

からです。今一度はじめの話に戻りますが、だからこそ、「なぜその学校に行きたいか」をはっきりと主張できる子は素晴らしいなと思うのです。こんな時代に、あらゆる誘惑に惑わされず一途にそのことを素直に感じられるのは、もはや才能だと言っても過言ではないでしょう。

 今後、受験を控えている子は、「なぜその学校に行きたいか」という問いに真摯に向き合ってください。心から、はっきりと答えが言えるようになったら、あとは自然と行動に移れると思います。ちゃんとした答えが出ていれば、否が応でも動きたくなるからです。

 あ、そうそう。答えは出なくても良いんですよ。「あれ、自分、答えを持っていないや」と気づくことができるんですから。気づけば、答えを探そうとするじゃないですか。気づかなければ、それさえもせずに受験に突入していましたよ? 「私って、本当にその学校に行きたいのかな?」と疑問を持てることは素晴らしいことだと思います。でも、そこから考えを先に進めることを恐れないでください。正しい歩みは止めてはなりません。自分の心と向き合い、深く掘り下げて、「どうしてその学校に行きたいか」を見つけに行きましょう。お母さん、お父さんの受験ではありません。あなたの受験です。だから、真剣に向き合わないとね。自分の人生を大切にしてください。

 柿田川公園の湧水です。メッチャ透明度高いですよね!? 静岡県内も捨てたもんじゃないな・・・と思えました(何様)。自分の進路も、この湧水のように澄んだ心で真剣に考えていきたいですね。また子どもたちに「キモー」って言われそう・・・。