こんばんは。集団指導室長の鈴木です。

 ときどき、イヌはカエルだったかもしれないと思うことがあります。結局のところ、全ては人が勝手に決めた名前と意味なんだよなあ、と思うのです。

 「〇〇はこういう人間だ」というように、人は勝手にレッテルを貼り、貼られた側も「自分にはそういうところがあるのかもしれない」と意識し始め、やがて決めつけたり思い込んだりするようになります。

 決めつけや思い込みは、人間の可能性を著しく狭めます。

 思えばこの世の中は当初、何でもありだったはずです。ところが、人が秩序を保たねばだとか何だとか言って建前をつくり、制限を始め、大勢がそれに従うようになりました。

 ある意味、今の世の中は、人が本来の力を発揮しづらいようにできているのかもしれません。

 私が学生だった頃、頭の良さは生まれながらのものであり、どれだけ頑張ってもくつがえせるものではないと本気で思い込んでいました。今思うと、頭が良いと思っていた友人たちは例外なく勉強家でした。「勉強なんてやんねーよな」と皆の前で吹聴しながら、影では尋常ならざる努力を続けていたのです。

 たまに思うのです。その真実をもっと早く知っていたとしたら、自分だって早くに努力をしていたのではないかと。

 だから子どもたちには、ぜひとも「自分なんて」とか「どうせバカさ」と言って人生に制限をかけないでほしいと願うのです。

 君たちには、可能性がある。何にだってなれる。「そんなの、無理だろ」と言われても気にしなくていい。やってみないとわからないのだから。

 「ドラマを観ていると、泣けちゃうんだよね」と子どもたちの前で話すと、意外だと思われます。

 人間には色んな面があります。自分はこういうやつなんだ、と我慢して一役を演じる必要はありません。自分って泣き虫で恥ずかしがり屋で怒りん坊で楽天家なんだよね、でもいいじゃないですか。

 大切なのは、こだわらないことです。決めつけないことです。思い込まないことです。

 まだ新生活が始まったばかりなのに、人生が決まってしまったと思い悩んでいる人たちに幸あれ。皆さんが思っているほど、状況は深刻ではないかもしれません。困ったときには明倫館にいらしてください。対話しましょう。

前回の写真は、佐賀県にある吉野ヶ里遺跡で撮ったものでした! めっちゃ広いところです(笑)。1日かけてもまわり尽くせませんでした(泣)。遺跡内はバスが定期的に走っているので、活用すると効率的にまわれると思います。