こんばんは。集団指導室長の鈴木です。

 『男はつらいよ』で有名な山田洋次監督が『幸福の黄色いハンカチ』を撮影していたとき、当時まだ俳優としては駆け出しであった武田鉄矢さんをこてんぱんに叱っていたそうなんです。そんな武田さんを見た主演の高倉健さんが、しょぼーんとして歩いている武田さんの背中を叩いて、「お前、今日も監督ひとりじめだったな」と声をかけたそうなんですね。

 じーんときますよね。

 武田さんはその言葉に対して「すみませんね、下手くそで。健さんにも迷惑をかけちゃって」と返事をしたそうなんです。ところが高倉健さんは「いや、なんか噂を聞くと、山田洋次っていう監督さんは、芽の出ないやつはしごかないらしいよ」とさらに励ますような言葉をかけてくれたそうなんです。

 いやー、泣けますわ(笑)。

 今回、そんなエピソードを紹介しようと思ったのは、「いざというとき、人にどう声をかけるか」で、相手に対する本音がにじみ出るなと感じたからなんですね。「落ち込んでいるから、よけいな言葉はかけないようにしよう」と思った時点で相手のことは考えていないな、と。自分のことしか考えていないんだな、と思った次第です。そこに人間性が全て出てしまうなと思わされました。結局、相手に対して関心があったかどうかが全て浮き彫りになってしまうわけですよね。

 いざというとき、どう動くか。

 これがとても大事ですね。ちょっとしたことにも命をかけてやれるか。必死になれるか。

 夏は、すぐそこだ。

 秋田県の男鹿半島に行ったときに撮影したなまはげ立像です。秋田県は現在、記録的な大雨による災害が多発しているので心配ですね。静岡県内でも昨年は断水の影響がありましたから、他人事ではありません。一日でも早く日常が戻るとよいですね。

 当時、男鹿半島へ行った目的は、なまはげ館でなまはげの実演を見て教育の参考にしようと思ったからでした。どうしても子どもたちを驚かす印象が強いなまはげですが、実演を見ていると怠け心を戒める面だとか、無病息災を祈っている面があることを実感でき、「なまはげのはじまりは、人を想う温かい心からなのかもしれない」と思うことができました。現地に赴いてその土地の文化を実感することの大切さをしみじみと感じましたね。