こんばんは。集団指導室長の鈴木です。

 渋沢栄一が新札に。みなさん、もうご覧になったでしょうか。私もようやく先週あたりに拝見しました。

 渋沢栄一といえば、大河ドラマの「青天を衝け」を思い出します。若き頃の渋沢栄一は、テロまがいのことを起こそうとするほど血気盛ん。いつ死んでもおかしくないような境遇にいたようです。

 そんな栄一を見込んだのが、平岡円四郎です。ドラマでは堤真一さんが演じられており、とても魅力的なキャラクターとなっておりました。平岡は、江戸を留守中、栄一が訪れたら家臣になるようにすすめよと言伝を残すほど熱心にスカウトしたようです。最終的に、幕府に目をつけられた栄一を、家臣にすることで救う形になるのですが、このことが、長期的に見ると栄一の運命を決めたようにも感じます。当の栄一本人はそう思っていなかったようなのですが…(笑)。

 家臣になる条件として、一橋慶喜(のちの徳川慶喜)に直接会わせろ、と円四郎を困らせるのも面白い。そんな前例はないと言っても、「私のような農民を家臣にすることも前例がないではないですか」と論じる始末(笑)。頭もキレます。

 そうして慶喜と面会。慶喜も思うところがあったのでしょうか。将来、パリ万博に弟の昭武を向かわせる際の世話役に栄一を、慶喜自ら任じることになるのです。

 平岡円四郎は暗殺され、徳川慶喜は謹慎。しかし栄一は明治を引っ張っていく存在になる。人生は本当に不思議なものだと感じざるを得ません。

 もとを辿れば、平岡円四郎が何度も栄一をスカウトしようとしたところに原点があるように感じます。人を導くのもまた人だということ。この、当たり前だけれどもありがたきご縁に私たちは気づき、感謝の意を捧げるべきなのでしょう。塾に通ってくれている子どもたちもまたしかり。人を見出せる大人でありたいものです。

 後ほど新五千円札にも出会えました。