こんばんは。鈴木です。 


 NHK朝ドラの「ばけばけ」。先週の金曜日の回、みなさんはご覧になりましたか? それまでの伏線を回収しつつ、涙あり・笑いありのとんでもない回でした。それまでの過程を見ている人ほど、響くものがあったのではないでしょうか。朝ドラをほとんど見たことがない私ですら、朝ドラ史上屈指の名場面・神回ではないか!? と思えるほど胸に刺さりました。よい作品を見させて頂き、ありがとうございます。

 その中でも特に、トキと三之丞のやりとりが見ものでした。

 物乞いと成り下がってしまった三之丞とその母親。トキからの援助を拒み、この期におよんで格を重んじ、社長職を探そうとする三之丞。それに対するトキのセリフです。

トキ「もうええけん。今そげなこと言ってる場合だないけん」

三之丞「でも…、意地でも私は…」

トキ「物乞いだよ! おばさま…、物乞い! 自分で頑張る、自分でなんとかするって言っといて…。本当に死ぬ。冬が来たら、生きていけないの分かっちょる⁉︎」

(うつむく三之丞)

トキ「私を見て。自分を捨てたの。自分を捨てて、家族のためにラシャメン(外国人の妾となった女性への蔑称)になろうとしたの。おばさまをお救いしたいのなら、自分を捨てて、これもらって! でも、それでも、自分で何とかしたいなら、必死で働いて、いつかこのお金返してよ! 言っとくけど、それまであんたに、毎月10円渡すけん。ええね? ええね! もらってくれますよね?」

 …という流れなのですが、文字起こししてもこの凄みは伝わらない! 実際に映像を見る機会がありましたら、ぜひご覧になってみてください。貧乏な中、必死に生きようとする人たちのお話です。出演者のみなさんも必死に演じているのが伝わってきます。来週からも朝が楽しみでなりません!